良い花は後から

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大学でコンピュータサイエンス、ソフトウェア工学を学ぶ理由

本記事では大学でコンピュータサイエンス、ソフトウェア工学を学ぶことについてお話をしてみます。様々な意見があり、人によっては現在はプログラミングスクールもあるため大学で学ぶ必要はないのでは、と考える方も多いと理解しています。僕としてはそれは理解できますが大学でコンピュータサイエンスやソフトウェア工学を学ぶ意義は十分あると考えています。本記事ではその内容についてお話をしてみます。

大学で学び直しをする方が増えている

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引用:文部科学省 今後の社会人受入れの規模の在り方について

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/042/siryo/__icsFiles/afieldfile/2018/07/26/1407548_3.pdf

少し古い資料ですが日本における社会人学生の人数を取り上げています。短期も含むためその点については注意ですが大学等で学び直しをする方が49万人(2015年)いたということがわかります。僕の感想になりますが思ったよりいるんだなと思いました。そしてその中でも現在ではITについての学び直しに注目されていることが以下資料からわかります。

 

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引用:文部科学省 今後の社会人受入れの規模の在り方について

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/042/siryo/__icsFiles/afieldfile/2018/07/26/1407548_3.pdf

こちらは企業が従業員に学び直しをするために大学等へ送り出したい専攻分野についてのデータですがIT関連が上位にランクインしていることがわかります。本記事で取り扱おうとしているコンピュータサイエンス、ソフトウェア工学はまさにその分野だと言えるでしょう。

大学で学び直しをすることは価値があるのか

さてそれでは学び直しをする方が増えているのはいいとして、わざわざ大学で学び直す必要はあるのでしょうか。それについても本記事で引用している資料で記述がありました。

 

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引用:文部科学省 今後の社会人受入れの規模の在り方について

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/042/siryo/__icsFiles/afieldfile/2018/07/26/1407548_3.pdf

 

資料からはMOCCにつながる話の流れが読み取れない部分がありましたが、推測するに企業の需要に対してはCourseraなどが提供するサービスで補えるのではというお話だと理解しています。

 

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引用:文部科学省 今後の社会人受入れの規模の在り方について

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/042/siryo/__icsFiles/afieldfile/2018/07/26/1407548_3.pdf

 

実際に各サービスの学習者数を見てもその期待に応えられているのだろうとわかります。

 

代替となるサービスがあるとして、大学で学び直しをする価値は何があるでしょうか。僕が考える大きなことは研究の仕方について学べる、指導いただけることです。具体的には以下のようなことです。

 

  • 卒業論文や修士論文の執筆、学会への論文投稿を通して技術ライティングを学ぶ
  • 卒業論文や修士論文の執筆、学会への論文投稿を通して研究の組み立て方を学ぶ

 

これらを学ぶことはおそらく前述のMOCCのようなサービスでは難しいでしょう。一方でこれらについて学ぶ必要がない方もいると思います。そのためその場合は大学でわざわざ学ぶ必要性はないと考えます。これが僕が考える一番大きな大学での学び直しをする理由になります。実際に僕自身は社会人学生として修士課程を修了し、現在は社会人博士として大学に所属しています。他の方法で学ぶ道はありましたが一番良かったことは上記のような研究の仕方について指導いただけたことです

自身のキャリアに対するコンプレックスまたは学歴のため

もう一つ違う視点での理由がこちらです。自身のキャリアに何かしらコンプレックスがある場合は社会人学生をしてそれを払拭してしまおう、というものです。大学でソフトウェア開発について学んでないんですよね、というお話しをする方が時折います。僕がこれまで一緒に働いてきたエンジニアの方の中で優秀な方でもそれを気にする方はいました。その点については全く気にする必要がないと僕は考えていますし、むしろそういった点が関係なく、医師のように国家資格も必要ないのに比較的高い給与がもらえる職業であることはエンジニアという仕事の良いことの一つかと思っています。ですが人によってはこの点が気になる方は一定数いるようです。その場合は社会人学生として大学院に進むことや、最近では学部生として社会人を受け入れる大学もありますのでそちらへ通われることをお勧めします。また、学歴を得るためという方もいると思います。それも良いと僕は考えます。日本は大学そのもののブランドが重要視される傾向があり(ex. 東大出身というブランドが重視される)、少し海外と事情が違っていると聞いていますが博士号を取得し海外で仕事をするときに備えたい、であるということはありだと考えています。修士号でも同じ理由で考えています。学歴は参考にしない、ということを打ち出しているグローバル企業はありますが実際に働いている方々は修士号を持っていることは当たり前、博士号を持っている方もざら、というのはよく聞く話です。つまり学歴を持っているかどうかは気にしないがその方々と同じ程度のアウトプットを出せる方を求めているということです。

まとめ

本記事では実際に社会人学生として修士号を取得し、現在は博士後期課程に在籍している僕の視点で大学でコンピュータサイエンスやソフトウェア工学を学ぶ理由をお話ししてみました。まとめますと、

 

  • 学ぶことは素晴らしいのでぜひお勧めしたい
  • 人によっては大学ではなくCourseraのようなサービスを利用することで事足りるはずなので目的に合わせて選択を
  • 研究指導などを受けたい方はぜひ大学へ

 

という考えです。特に社会人学生を目指す方は大学へ行くことは少し落ち着いて考えると良いと思います。理由は仕事をしながら大学へ通い学位を取得することは並大抵のことではないからです。僕自身も経験してきましたが在学中の2年間はほぼ土日や連休は大学のレポートや勉強でなくなりました。そういったことを乗り越えられそうかしっかり検討した上でぜひ進学することが良いでしょう。それでは本記事は以上です。どなたかの参考になれば幸いです。